ビーントゥバー、ビーントゥーバー(Bean to bar)とは、カカオ豆がチョコレートになるまでの工程を一貫して行う製造方法のことです。
出来上がったチョコレートをクーベルチュールと呼びます。
巨大製菓メーカーはカカオ豆から一貫して原料チョコレートとしてのクーベルチュールを作り、それを各種製品に仕上げますが、ほんの以前まで、小規模なチョコレート製造の現場では、クーベルチュールを製造する会社から原料となるチョコレートを買って、それを加工して製品を作っていました。カカオ豆から手がけるほどの拘りをみせるショコラティエはほんの一握りでした。ショコラティエは、多くのクーベルチュールから、自分の好みにあう味を探し、それをアレンジしてタブレットなりボンボンショコラなりを生み出していたわけです。
カカオ本来の味を追求してタブレットを主体に扱っていたブランドは、ボナ、ドモーリ、アメディ、ヴァローナなど以前からありましたが、それが俄然注目浴びるようになったのは、日本ではサロン・デュ・ショコラ2015あたりからでした。その翌年には、ビーントゥバーという言葉が盛んに飛び交うようになり、日本各地にビーントゥバーの工房が作られ、チョコレートを作る工程が店内で見学できるようなショップも現れました。2017年現在、すっかりチョコレート用語として定着しました。手作り感を謳ったタブレット作りをするため、クラフトチョコレートとも呼ばれます。
今振り返れば、明治が京橋に100%チョコレートカフェを2004年にオープンさせたのが、日本でのブームの先がけだったようにも思います。そして、2014年発売開始の明治ザ・チョコレートの快進撃は皆様ご存知の通りです。
差別化を図るブランドでは、畑から手がけるファームトゥバー(Farm to bar)、遺伝子保存の意味を込めてカカオの木から手がけるツリートゥバー(Tree to bar)、持続性のあるカカオ生産体制まで手がけるヒューマン トゥ バー(Human to bar)等も使われます。
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