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プレスキルショコラトリー;ケツァール

商品

東京・吉祥寺にあるプレスキルショコラトリー(PRESUQUILE)はシェフ小抜知博氏が手掛けるショコラトリ。

サロン・デュ・ショコラ2023の会場でケツァールを買いました。パッケージはベージュのブック型化粧箱で、ブランドロゴとケツァール(グアテマラの国鳥)の絵が金で箔押しされています。箱はブック型の端茶色の細ゴムで閉じられていました。おかげでシール跡がついて箱が傷むこともありません。

中には2種のチョコレートバーと2種のボンボンショコラが入っています。プラスチック製の型で固定されていて輸送性が高そう。中身が大変きれいに保たれていました。中には商品説明のきれいなリーフレットがついています。このチョコレートに使われたカカオの発酵プロセスが解説されていて、とても興味深く読みました。

商品説明によると「古代アステカにて農耕の神であるケツァルコアトルの使いとされていた幻の鳥ケツァールをイメージしたボックス。フレンチオークでカカオパルプを混ぜ込みながら発酵させてつくるメキシコのカカオを使用。カカオパルプのフルーティーな味わいと芳醇なアロマのカカオを自社焙煎しタブレット2種、ボンボンショコラ2種にし」たとのこと。

チョコレートバーから紹介します。
カカオ分70%の細長いチョコレートバーで、表面には鳥の羽が刻まれています。

裏を見ると、片方にはカカオニブとドライフィグがトッピングされています。上がメキシコ70%で、下がメキシコフィグです。

メキシコ70%の商品説明によると「カカオと砂糖でつくるカカオ本来の味わいをタブレットにしました。カカオパルプのフルーティーな風味が楽しめ」るとのこと。
カカオを発酵させる際にカカオパルプの風味がカカオ豆に十分に行き渡るようにして作られました。その効果は抜群で、カカオパルプから来たんだろうなと想像できるフルーティーな酸味が効いています。口に入れる前からフルーティーな香り。舌の上で溶けながらフローラルな香りを伴ってライチやアプリコットを連想させる香りが広がります。
以前にカカオパルプから得た糖分だけで作られたチョコレートがありましたね。カカオ全体からカカオの風味を得ようとする試みが大変おもしろいと思います。酸味が苦手な人には勧められませんけどね。口溶けにやや粒子感がありますが、本当に僅かです。

メキシコフィグの商品説明によると「タブレットショコラにイチジクのドライ、カカオニブを混ぜ込んだタブレットショコラ」とのこと。
フルーティーな酸味が特徴のメキシコ70%に、カカオニブの硬質な苦味が加わって味の深みが生まれ、ドライフィグのまろやかでやわらかな甘みが酸味を和らげています。メキシコ70%と比べたら、格段に食べやすくなってて驚きます。素材それぞれにメリハリがあるので味のコントラストがよくておいしい。私は今までマンディアン的なもの(インクルージョンバー)を好んで買ってこなかったのですが、やや尖った味のチョコレートをドライフルーツで整えるとおいしいもんだなあと感心しました。やっとインクルージョンバーのお気に入りに出会えました。

ボンボンショコラも美しく、通信販売で買った際にありがちなチョコレートの粉にまみれているようなことはありませんでした。ボンボンの光沢が輝いています。左がミエル、右がトンカ×ポワールです。

トンカ×ポワールはドーム型のボンボンショコラで、緑と青緑のグラデーションに白い斑点がついています。商品説明によると「フルーティーな味わいにバニラや桜の香りのトンカ豆を合わせたガナッシュとポワールのソース」とのこと。
こちらのコーティングは大変薄く、プラスチックカバーがないととても輸送に耐えないだろうなという印象。センターは二層になっていてガナッシュの上にポワールのソースが入っています。食べる前からフルーティーな香り。口に含んで軽く噛むと、途端に洋梨のソースが広がって白い香りが飛び込んできます。次いで、なめらかな口溶けと共にフローラルな杏仁の香り、バニラの柔らかく暖かい香りと生クリームのまろやさが広がります。カカオの軽やかな苦味に爽やかな酸味が余韻となって続きました。

ミエルはドーム型のボンボンショコラで、緑と青緑のグラデーションです。商品説明によると「カカオパルプの味わいにレンゲ蜂蜜のまろやかな風味のガナッシュ」とのこと。
薄いドーム型のボンボンショコラは口の中で軽く割れます。その途端、生クリームのまろやかさに包まれてチョコレートのフルーティーな酸味、フローラルで甘い蜂蜜の香りが広がります。カカオパルプのきらめくような酸味がここでも生かされていて、食べごたえが実に軽やかです。酸っぱいだけなのは勘弁だけど、酸味が生かされたチョコレートは好みです。

こちら、同じ味が2個ずつ入っているのがうれしい。私はボンボンショコラなら4種×2個が一度に食べられる限界だと思っていますので、これは理想の量でした。
ボンボンショコラのセンターを確認するために半分に割ってしまうと本来の味わいが得られない可能性があります。単においしいかおいしくないかを判断するなら半分に割ることなくボンボンショコラを一口で食べたいのですが、時に大変構造的に凝ったものがあるのでそういうのを逃したくないと思うとつい半分に切って確認したくなる。今回のボンボンショコラのようにドーム型をしたものは特にセンターにソースが入っていることが多いので、半分に割って中身がこぼれたりしたら台無しです。そんな判断に迷う時も、2個入っていたら一個は心の赴くままに食べて、もう一個はオタク心を満足させながら食べられるというわけ。

どうかショコラトリーの皆様、チョコレートマニアの心を満たすために4種×2個のセットを定番に商品開発をお願いします。

お値段は3,240円。
総合点:☆☆☆☆☆
外観:☆☆☆☆☆
値段:☆☆☆☆
その他:メキシコフィグをもう一度食べたい
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製品名:ケツァール
種類別名称:チョコレート
原材料:カカオマス、砂糖、生クリーム、カカオバター、蜂蜜、洋梨、カカオニブ、洋酒、転化糖、水飴、バター、イチジク、トンカ豆、米粉/香料、クエン酸、ゲル化剤(ペクチン:リンゴ由来)、乳化剤(大豆由来)、着色料(黄4、青1、青2、二酸化チタン)
内容量:6個(2枚×4個)
製造者:(株)レゾンディレクション
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