今年もサロン・デュ・ショコラ東京が始まりました。日本での開催は21回目で、会場は伊勢丹新宿店本館6階の催物場です。今年のテーマは「LoveこそPeaceだ ! 」です。ちょっと何を言ってるかよくわかりませんが、ひとまず Part1のエムアイカード会員 特別ご招待日に行ってきましたので、その様子を紹介します。
コロナ禍で2年間イベント参加を控えていたけど、不本意ながら第8波で自然免疫を強化したため、今年のサロン・デュ・ショコラは心置きなく会場へ向かうことができました。伊勢丹新宿店でのサロン・デュ・ショコラに行ったのは2014年以来。勝手がわからないのは不安だけど、今回行列が長くなりそうなブランドに執着がないのでサラッと見て回ることにしました。
10時入場のチケットを持って9時半に伊勢丹地下一階の明治通り側玄関ゲートJに向かいましたところ、チケット受付を経てすぐに館内に通されたおかげで、ほとんど寒さを感じずにすみました。サロンデュショコラ経験者はご存知のことと思いますが、会場は人の熱気で暑いしコインロッカーも期待できないので、このイベントに行くときは大寒にあるまじき薄着なのです。新宿NSビルや東京国際フォーラム開催時はロビーを抜ける風が冷たくて難儀したので、寒さに当たらずにすむのをありがたく思いました。
伊勢丹入り口の開場後は前の人に続いて一列で進み、地下一階の食品売り場を抜けてエレベーターで6階まで上がりました。会場への入場までしばし待機。ここでレガル・ド・チヒロ、ジュン・ウジタ、ペイサージュについては店舗直行せずに別場所に設けられた待機列に向かうよう案内がありました。
10時の開場すぐに入場が叶いました。Part 1 は買い物を楽しむことを優先。長い待機列を横目に、比較的空いていて商品情報を直接伺えそうなブースを回ります。
例年のことながら決済の端末が使いにくそう。担当者がクレジットカード決済にご苦労するお姿を暖かく見守るのもプレ日参加者の努めです。
去年チョコグラフィーレモンがとても印象的だったサチ タカギ(SACHI TAKAGI)さんのスペースです。今年の新作をいくつか手に取りました。
会場を一周したところでお茶漬けに心惹かれてふしきのさんに入りました。朝、何も食べずに来たのでお腹がペコペコ。しかも会場の甘い香りをずっと嗅いでいるので、ここいらで塩っぱいものがほしい。
7種の肴に惹かれるも、ここでお酒を一口でも飲んだら下戸な私は一日ダメ人間になってしまうので、初志貫徹でお茶漬けを注文しました。
薬味に、ハイチ産カカオニブを使った特製カカオたれで和えた鴨肉が乗ったお茶漬けが出てきました。
カカオのたれは想像していたよりも酸味がありません。柔らかい鴨肉にフルーティーなカカオの香りがそっと寄り添うイメージで、ともすれば薬味のグリーンにかき消されるくらい。お出汁が優しく香ります。塩気は、その時私が求めていたよりも控えめだったけど、きっとそれは会場の香りが甘すぎなせいでしょう。
いつからか、サロショのイートインではきちんとしたお皿でいただけるようになりました。うれしいなあ。よくイベント物のイートインコーナーってペラペラの紙皿とかだったりするでしょう?私はあれが本当に苦手で、全然お料理と向き合えない。割り箸も好きじゃないので、紙スプーンや紙ストローなんて以ての外。そんなもので出されるならテイクアウトさせてほしい。食べる部分だけに価値があるような効率重視な考え方は、私の好みじゃないから。
軽くお腹が満たされて、会場の様子を見回せるくらいの心のゆとりを得ました。物販で混んでいるのは特定のクッキー屋さんだけ。それ以外はゆっくりとショーウィンドウを眺めながら店員さんの説明を伺いながら商品を選べます。会場のせいもあって、まるでのどかな時代のサロショみたい。
Bean to Bar の老舗ボナ、今年は眩いばかり。やけに暑苦しいので遠巻きに眺めるだけにいたしました。いちごのチョコ掛けを味わえてた時代からずいぶん遠くに行ってしまわれた気がします。
愛媛県四国中央市のミルトス(MILTOS)さんのスペースです。ココアバターを使ったコーヒーチョコレートが気になって足を止めました。シェフの髙橋氏はQグレーダーの資格をお持ちなので、コーヒーとチョコの両面から見たお話が楽しかった。いつかお店に伺いたいな。
こちらはディスプレイがおしゃれで目を引きました。クナ・デ・ピエドラ(Cuna de Piedra Chocolate)はスペイン語で「石のゆりかご」という意味です。
「この石、重かったでしょう?」と声を掛けましたところ、三軒茶屋のお店から苦労して運ばれたそうです。
クナ・デ・ピエドラのお守り的なカラベラ人形。レジ横に置いてあったのを、かわいいので出してもらいました。
で、クナ・デ・ピエドラの取り扱い店、ロス・タコス・アスーレス(LOS TACOS AZULES)が、その隣でイートインをしていました。世田谷区三軒茶屋にあるタコスのお店だそうです。
チョコレートの入ったモレで作ったタマレスを注文しました。バナナの皮で包んだメキシコのチマキです。右上にある青唐辛子のサルサソースを合わせても美味しいそうです。
鶏肉とゆで卵を乗せたチョコレートモレ入りのトウモロコシの生地をバナナの皮で包んで蒸したものです。トウモロコシの生地がほんのり甘く、ホクホクしてて食べやすい。半分くらい食べたところでサルサソースの存在を思い出し、途中から酸味のあるピリ辛味に味変しました。口休め感覚で、量的にも味的にも気軽に食べられます。
明治チョコレートのブースで、チョコレート搾り機の実演していただきました。今回は残念なからこちらを使ったデザートの提供はないとのことでしたが、今後新しいデザインの商品が次々と生まれることでしょう。楽しみです。
チョコも十分買って満腹になったところで、アマゾンカカオ(AMAZON CACAO)のイートインの列に並びました。並んでいる間にお腹が減るかなと思って(笑)
あちこち待機列を移動させられながら、聞いている Podcast の内容にマスクの中で笑いを堪えたまに吹き出しちゃったのを咳払いしてごまかしつつ、途中で数人抜けたかもしれないけど、並ぶ時に予告された通りの時間。ようやくイートインスペースの前にたどり着きました。
待っている間にお腹がこなれたとはいえ、さすがに全部は無理だ。ペルーを感じるスープスパとアマゾンカカオ流ジンジャエールを注文しました。
スープスパが届きました。結構な迫力です。お皿になみなみと注がれたトマトのスープにボロネーゼソース、香り付けした信州豚の薄切り肉、薄切りのバターにチーズが乗ってます。さらに、サムウェアベーカリー(SOMEWHERE BAKERY)のパンもついてきます。
シェフ自らチョコレートの塊を擦って最後の仕上げをしてくださいます。
たっぷりチョコレートを削っていただいたおかげで、テーブルが粉まみれ。
私の手には重すぎて掴んだ手の中でくるくる回るフォークでスープに沈んだお肉を押さえ、太麺を避けながら手探りで筋を切り、シャツを汚してなるものかと固い決意をもって赤いスープを飛ばさないよう細心の注意を払ってぷるんぷるんに茹で上がった太麺を数本ずつゆっくりと口に運ぶのです。さっきまでの待ち時間の半分はこの究極なまでに食べにくいスパのせいかと納得したのでした。
カルダモンやペッパーの香りがよくて美味しかったよ。でも、この料理は、できれば野外の木漏れ日注ぐテラスでワンコの笑顔に見守られながら、アホっぽいプリントのついたTシャツを着て心のままに食べたかったなあ。軽井沢に行くしかないかー。
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