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岡松和夫;少年飛行兵の絵

芥川龍之介賞受賞作家岡松和夫が「少年飛行兵の絵」で描いたのは、戦後のまだ貧しい暮らしの中で、ひっそりと目立たずに生きていく様々な日本人の姿です。

第一章は「チョコレート・パン」。
本作の主人公は女子高の教職について半年の新米教師。ある生徒との面談で「母が私を殴る」と告げられる。女生徒の母は心を病み、家事ができずにいる。不況から仕事のない父親と、母を庇いながら生きていく女生徒は、学校にいるときよりもハキハキとして力強い。主人公は、自分の母が心を衰弱させて食欲を失い、それが原因で亡くしたため、女生徒の母が食欲旺盛にチョコレート・パンを食べるのを見て安心するのでした。

競うことから望んで離脱し、貧しい中にも静かな情熱を持って生きている人々を、短い文章を重ねた文体が、静けさと透明感を持って描き出しています。

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