東京・赤坂のママノチョコレート(MAMANO CHOCOLATE)はエクアドル産ファインアロマカカオである希少品種アリバカカオを使用したチョコレート専門店です。
ママノチョコレート代表江沢氏のツイートを見て気になっていた干し柿のチョコレートがいよいよ発売されると知って、発売日に赤坂見附の店舗へ買いに行きました。
新作アストリオ(astrio)です。パッケージはワインレッドをアクセントカラーに使ったスタンド袋。中身の干し柿がよく見えます。
冷凍品なので、解凍のため冷蔵庫で8時間放置して取り出しました。
5センチほどの干し柿そのままの形をしています。黙ってお皿に出されたら、これがチョコレートだなんて誰も思わないでしょう。
この干し柿の見事なこと。扁平なフォルムが愛らしい。使われている柿に個体差があって、いくつかは甘い干し柿の証である柿霜(しそう)が粉吹いていました。色もきれい。身近に柿の木があったなら葉っぱを一枚取ってきて写真を撮りたかった。
表面にチョコレートがかけられた干し柿のチョコレートはよくあります。そういうのはチョコレート菓子だとひと目でわかるけれど、丸まま作られた干し柿の美しさを損なっていることに、アストリオを見て初めて気が付きました。日本の干し柿は世界に類を見ないほど美しく作られたドライフルーツですね。
チョコレートを表に見せないところで留めた勇断に拍手を送りたい。
山形県鶴岡産の庄内柿を使用。ガナッシュを詰めるのに相応しい干し柿を探し求めたと、商品説明のリーフレットに詳しく書かれていました。チーフ・ショコラティエの本間シェフのご苦労が忍ばれます。
便宜上干し柿と書かれていますが、分類としてはあんぽ柿かもしれません。硫黄で燻製して乾燥させる手法で作られた、干し柿のなかでも水分量が高いものです。
干し柿の中には、燻製紅茶と赤ワイン樽熟成のウィスキーの香りを閉じ込めたガナッシュが入っています。
ママノチョコレートが専門に扱うエクアドル産のアリバチョコレートはタンニンを感じる特徴的な味わいがあります。柿にもタンニンが多く含まれていることから、燻製香がうまく両者を繋いでいます。ラプサンスーチョンを思わせる紅茶の芳しさとウィスキーの燻製香が鼻をくすぐり、後味に柔らかく柿の滋味が広がります。余韻がとても贅沢です。
漆の器に2個セットにしたら万札出させる商品になりそうなスペシャリテ。こんなにお手軽な値段で味わえたことには感謝しかありません。
そういえば、ママノチョコレートのすぐ近くにある日枝神社は山王社でした。神使はもちろん猿です。山の神様にお供えするチョコレートとして、これ以上のものは見つかりそうにありません。その時にはぜひ桐箱に詰めて。
お値段は1個で1500円
総合点:☆☆☆☆☆
外観:☆☆☆☆☆
苦味:☆☆☆
甘味:☆☆
風味:☆☆☆☆☆
値段:☆☆☆☆☆
その他:チョコを見せない勇断に拍手
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製品名:アストリオ
種類別名称:チョコレート菓子
原材料:干し柿(山形県産)、チョコレート(エクアドル産)、バター、水飴、転化糖、生クリーム、ウィスキー、燻製紅茶(静岡県産)/酸化防止剤(二酸化硫黄)
内容量:1個
製造者:(株)コータロー(ママノチョコレート)
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