サロン・ドゥ・ショコラでセレクションボックスを買いました。テール・ド・カカオ/クリュ・ド・ショコラ(TERRES DE CACAO / CRUS DE CHOCOLAT)です。
ショコラティエにもふたつの顔があります。アーティストとしての顔と職人としての顔。それと同じように、ひとつのカカオもボンボンショコラと、タブレットになったとき、ふたつの顔があります。彼らとカカオの二面性を知ることのできる貴重なひと箱です。
セレクションボックス テール・ド・カカオ/クリュ・ド・ショコラのパッケージは白を基調にした紙箱で様々なカカオの産地をイメージしてカカオの木に寄り添う動物が描かれています。おや、ハイチはエスカルゴですね。面白い。
中には6種類のボンボンショコラと6種類のタブレットが入っています。それぞれが対になっている仕組みで、左端一列目上段のボンボンショコラと左から三列目の上段がオリヴィエ・ヴィダルのクリオロ、一列目中段と三列目中段がジャン=ポール・エヴァンのアイティ、一列目下段と三列目下段がクリスチャン・カンプリニのタンザニア、二列目上段と四列目上段がフレデリック・アヴェッカーのベトナム、二列目中段と四列目中段がジャン=シャルル・ロシューのマダガスカル、二列目下段と四列目下段がフィリップ・ベルのヴェップ(VEP)です。
量があるので、ボンボンショコラとタブレットを対で食べ比べしながら記事を三つに分けて紹介します。
クリオロはオリヴィエ・ヴィダルの商品です。オリヴィエ・ヴィダル(Olivier Vidal)氏は2007年にM.O.F.取得。2012年にオクセールにショップを開いています。エスカルゴの形をしたチョコレートが人気です。2015年に初来日して、サロン・ドゥ・ショコラ東京には今年で2回目の参加です。
クリオロのボンボンショコラはカカオニブがトッピングされたビターチョコレート。商品説明によると「クリオロ種、ブエルトフィーノのガナッシュ。柔らかでまろやかでフルーティー。カカオ感はあえて全面に出さないようにしている」そうです。
トロピカルフルーツのような優雅で華やかな香り。溶け心地は滑らかで、舌先に冷たく感じる。鼻にぬけるナッツやバナナのような香りは実に軽やか。ガナッシュの甘味も心地よい。噛みしめてすぐに広がるカカオニブの苦さが味を引き締めます。後味もすっきりしています。
クリオロのタブレットです。商品説明によると「フローラルな香りとビターな風味が絶妙にマッチ」しているそうです。
ボンボンショコラの優雅で華やかな味わいの後に食べるタブレットは全く異なる印象です。溶けた後に広がるトロピカルフルーツのような香り。甘さが控えめで酸味、苦味ともに穏やかです。余韻も心地よい香り。
アイティはジャン=ポール・エヴァンの製品です。
アイティのボンボンショコラは表面にさざなみのような模様の入ったビターチョコレート。商品説明によると「カカオの味を愉しむために、厚みにもこだわるエヴァン氏。ナッツやスパイスを感じるフレーバーとシャープな苦味と酸味」だそうです。
やや薄めに成形されたボンボンショコラです。最初鼻に抜けるのはフローラルな香り。舌の上で溶けてすぐトロピカルフルーツを思わせる酸味、その後、ナッツのような香りがします。最初ピーナッツキャラメルを連想しました。なるほど、溶け心地の軽さはこのボンボンショコラの薄さが関係してそう。甘さは控えめです。
アイティのタブレットです。商品説明によると「ハイチ産クリオロ種とトリニタリオ種をブレンドしたカカオ分75%のタブレット。野生的で力強いカカオの味わい」だそうです。
食べ始めの鼻に抜ける野性的な香りが特徴的です。積もった枯葉のような香り。スモーキーでタバコの葉のような香りもあります。苦味も強く、荒々しい印象を与えるチョコレートです。珍しいタイプです。あまりにボンボンショコラと印象が違いすぎて驚きます。
お値段は6480円。
総合点:☆☆☆☆☆
外観:☆☆☆☆
値段:☆☆☆
その他:比較しながら食べるのって楽しい
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製品名:セレクションボックス テール・ド・カカオ/クリュ・ド・ショコラ
種類別名称:チョコレート菓子
原材料:カカオマス、砂糖、ココアバター、生クリーム、バター、転化糖、バニラビーンズ、ショ糖、ぶどう糖、食塩、ソルビトール、乳化剤(大豆由来)
内容量:12個
原産国:フランス
販売元:(株)センチュリートレーディングカンパニーKC
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