東京カカオ(TOKYO CACAO)は東京都の小笠原諸島、母島産のカカオで作られたビーントゥバー(Bean to Bar)のチョコレートです。土地を改良し最初の苗を植えて10年以上の年月をかけ、2019年に平塚製菓によって純国産チョコレートが2万箱限定で初めて商品化されました。
母島は都心から南に1050キロ。本土の竹芝桟橋を出港しておがさわら丸、ははじま丸と乗り継いで27時間かかるとても遠い都内です(時間だけみれば、ブラジルへ飛行機で行くのと変わらない)。
そんな母島から毎週船便で本土に運ばれ、埼玉県草加市にある平塚製菓の工場内で発酵、チョコレートに加工されています。
今回、公式サイトから通販で購入しました。
パッケージは焦げ茶色の巻紙がついたスチール製缶ペンケースです。Aの文字にカカオポッドが組み込まれた金色に輝くロゴデザインに高級感があります。
巻紙を外すと、9個の小さなカカオポッドが整列していました。写っていませんが缶ケースの底部がカカオポッドと同じオレンジ色をしています。
缶を開けると、内包装されたチョコレートバーが二枚とリーフレットが入っています。
リーフレットにはTOKYO CACAO プロジェクトの Soil to bar chocolate のストーリーがわかりやすく書かれています。
中には正方形の麻の葉文様が刻まれたカカオ70%のタブレットが入っています。気泡のない大変美しい成形で、この辺さすが老舗製菓メーカーと思わされます。
リーフレットにはこう記してありました。「カカオの木が芽を出すところから、実の収穫、発酵、製品化まで、すべてを手掛けた純国産チョコレートがあなたのもとに届きます。『自分たちの手でカカオを育てたい』という着想から10年以上。東京・小笠原で育ったカカオの力強い香りとやさしい味を多くの人と分かち合えることに感謝の気持ちを込めて」「はじめまして。東京産カカオです」。
このプロジェクトに関わった人々の熱意が伝わってきます。まさにロマンあふれるチョコレートではありませんか。
バルサミコ酢やフランボワーズを思わせる酸味とカシューナッツを食べているようなナッツ香の広がるまろやかさが楽しめます。小口で食べると酸味が強調されますが、食べすすめる内にジューシーさが増してくる印象。滑らかな口溶けに浸りながら、白身魚のバター焼きに掛けたらおいしそうだと思ったのは、きっと口に入れた瞬間にお味噌のような熟成香をキャッチしたから。後味に渋みが残ります。少し寝かせたものと食べ比べしてみたい。
お値段は3,240円。
総合点:☆☆☆☆
外観:☆☆☆☆
苦味:☆☆☆
甘味:☆☆
風味:☆☆☆☆
値段:☆☆
その他:お料理にも合いそう
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製品名:TOKYO CACAO
種類別名称:チョコレート
原材料:カカオ(東京産)、砂糖、乳化剤、(一部に入成分・大豆を含む)
内容量:46g
製造者:平塚製菓(株)
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