サロン・デュ・ショコラで事前申し込み(抽選あり)で開催されるフランク・ケストナー氏によるトークショーに参加しました。参加費が1000円です。
11時開演だったのが、会場が混雑していて時間ギリギリの入場になってとても焦っていたのですが、イベントスペースに着いてみたら他の参加者も揃っていなかったようで、予定より10分以上遅れての開始となりました(イベント後に他の約束があったので、イベント時間が押してしまうのも冷や冷やしました)。
フランク・ケストナー(Franck KESTENER)は代々ブーランジェリー&パティスリーを経営する一家の5代目。尊敬する父の元で修行をして若干27歳でM.O.F.を取得し、2010年にパリに、2014年にはドイツにも店舗を構えました。日本のサロン・デュ・ショコラは2009年が初参加で以降毎年来日されているので、すっかり常連です。
今回実演していただいたのは、なんと、開発中の商品です。カカオ豆をキャラメリゼしたパンワーク(掛けもの)で、来年のサロン・デュ・ショコラで販売するかもと。こんなめったな話はありません。遅く着いたので席は後の方でしたが、気持ち的には身を乗り出して聞き入りました。有料トークショーなので細かな紹介は省きますが、とにかく細やかな手作業の連続です。
火を入れていくに従って砂糖に色が付き、会場に甘い香りが漂います。
こうして、途中試食を交えながらですが、最後の工程まで紹介がありました。
開発中だから当然といえば当然ですが、この製品、このトークショーが一般の人に供される最初の機会なんだそうです。まさに特権。
試食は二種類です。
まずは、ヘーゼルナッツのパウダーを絡めたもの。
口に入れるとまず表面のグラニュー糖とヘーゼルナッツパウダーがとてもやさしい味を作ります。ナッツを噛むとカリッとした歯応え。キャラメルの中からカカオ豆が出てきてしっかりとエッジの効いた苦味を出します。隠し味の胡椒が舌を刺激してキャラメルの甘味に奥行きを持たせます。表面のやさしい甘味とカカオ豆の苦味が素晴らしいコントラストになって、食べやすい上においしい。これは最高の気分です。
チョコレートパウダーを絡めたもの。
チョコレートパウダーの苦味がまず広がります。舌の上で溶けるに従ってわずかな砂糖の甘味。ナッツを噛むとキャラメルの甘味と隠し味に入れた胡椒の刺激の中から、エッジの効いたカカオの苦味と酸味が広がります。シンプルな味の組み合わせなため、カカオ豆の味をしっかりと堪能できます。食べやすい味じゃないけれど、これはこれで好きだなぁ。
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