これだけ評判高いんだから、おいしいのは間違いないんでしょと思いつつ、ジャン=ポール・エヴァンのショコラ。見た目がそっけないボンボンショコラは、だいたいウマイのです。
一個目はル プティ ブレ(Le petit Boule)。真四角で三本の斜めのラインが特徴。
ル プティ ブレはダークキャラメルの入ったソフトなガナッシュをハーフビターチョコレートでコーティングした、苦味がおいしいチョコレート。
口溶けはすっきり。甘さ控えめで苦味はしっかり。キャラメルの香りが広がり、ずっと残ります。この持続感は一級品だわ~。
一個目食べての先入観で言うと、ジャン=ポール・エヴァンのボンボンショコラの持ち味は独創性とかではなく、マイルドな味わいのようです。
タア(Tahaa)はやや大きめの長方形。斜めに一本ラインがあります。
タアは、ヴァニラ風味のハーフビターガナッシュをビターチョコレートでコーティングしてあります。
甘さも苦さも程よく、とても食べやすい。ベーシックな味なんだけど、全ての味がキリッとしているところが一級品。品がいいんだとしか言いようがありません。
しょうが風味のガナッシュにハーフビターチョコレートを組み合わせた刺激的な味わいです。
ピエール・エルメのより、ジンジャーのアクセントは弱め。冷たいジンジャーの風味がすっきりしたビターな味に溶け込んでいます。こういう個性的なチョコレートでも、調和を重んじているところがジャン=ポール・エヴァン風なんだなと、ようやく分かってきましたよ。
アーモンドとヘーゼルナッツの香ばしいプラリネにヌガティーヌをのせ、ミルクチョコレートでコーティングしてあります。
ナッツとミルクチョコレートの組み合わせでも、やっぱり大人っぽい味。
オレンジの皮で香り付けしたムースガナッシュをハーフビターチョコレートで包んでいます。
オレンジの香りが鮮明に広がり、ムースはどこまでも柔らかい。ハーフビターなので当然苦味は控えめ、それがオレンジの香りを引き立てます。
私がビターチョコレート好きなもので選択がビター系寄りになってしまいましたが、どれも甘さが控えめで、すっきりしている大人っぽい味です。甘味も苦味もどんなフレーバーもごくごく抑え目にして、どれかが突出しないように調和する。なんだか、和の世界にも似て、ジャン=ポール・エヴァンって日本人向きだなって思います。
総合点:☆☆☆☆
外観:☆☆☆
苦味:☆☆☆☆
甘味:☆☆☆
風味:☆☆☆☆
値段:☆☆☆
その他:どこまでも上品。
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