「チョコレート王と黒い手のカイ」はドイツの青少年雑誌の編集長をしていたヴォルフ・ドゥリアン(Wolf Durian)の著書で、主人公のカイが大人を相手に街を自由に駆け巡る姿が痛快な物語です。原題は「箱の中から出てきたカイ:KAI AUS DER KISTE」です。
アメリカのチョコレート王ファン・ブラームス氏がベルリンで「求む、広告王!」と新聞広告を出しました。それに手を挙げたのは、広告代理人クバルスキー氏と町の悪童カイでした。チョコレート王が二人に出した戦いの条件は、二日間でチョコレート王が二人の作ったそれぞれの広告にいくつ出くわすかで決まります。しかもそのうちの一つは、チョコレート王がいままで見たことがないと思うやりかたでなくてはならないいうもの。広告の専門家クバルスキーとの戦いに加えて、悪童カイには悪事を懲らしめようと警察の追っ手も迫ります。
挿絵はシャーロッテ・パノフスキー(Charlotte Panowsky)です。
カイとチョコレート王のその後を描いた最終章で出てくるチョコレート王の大ヒット商品の絵がドロステ効果になっていました。
コメント