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サロン・デュ・ショコラ2024 マス

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サロン・デュ・ショコラ2024 Part 1 でマス(MAZ Tokyo)のイートインを利用しました。

目次

サロン・デュ・ショコラ2024 イートイン MAZ

東京ガーデンテラス紀尾井町にあるマスは、ペルーの食文化をルーツに持つ創作料理のレストランです。

実はペルー料理には若い時から馴染みがあり、五反田のアルコイリスや麻布十番のインティライミ(閉店)に毎週のように通っていた時期がありました。メニューの取っ掛かりにくさとは裏腹に、魚貝類を使った料理が多く日本人にも親しみやすい味なんです。
だから、今回のサロン・デュ・ショコラで、ペルー料理をルーツに持つカカオを使った創作料理を体験できるのが楽しみでなりませんでした。

サロン・デュ・ショコラ2024 イートイン MAZ メニュー

昨年、世界のベストレストラン50(The World’s 50 Best Restaurants)2023年版で1位に輝いたのは、南米ペルーの首都リマにあるセントラル(Central)でした。セントラルでは食事を通してペルーの「生態系」と「高度」を体験できるそうです。
そのセントラルを率いるシェフ、ビルヒリオ・マルティネス(Virgilio Martinez)氏が、セントラルと同じコンセプトで日本にオープンさせたのがマス(MAZ Tokyo)です。日本のチームを率いるのはセントラルのヘッドシェフを勤めマルティネス氏の精神を受け継ぐ、サンティアゴ・フェルナンデス氏。今回、サロン・デュ・ショコラ2024でもシェフが自ら料理を手掛けています。

今回、マスにイベント出店させる新宿伊勢丹サロン・デュ・ショコラのブランド力を、改めてすごいと思いました。

テパチェ

飲み物はカカオシェルのテパチェ(”Tepache”, Cacao Shell – Pineapple – Tamarind)をオーダーしました。テパチェはパイナップルに黒砂糖、シナモン等のスパイスを混ぜて発酵させたジュースです。今回のものにはカカオシェル(カカオ豆外皮のこと、カカオハスク)とタマリンドが入っています。

微炭酸です。パイナップルの熟成した香りにタマリンドの甘酸っぱいさが加わって、とても濃厚な味でした。夏に氷を入れて飲んだらもっと美味しいだろうな。

ドリンクを飲み一息ついたところで、席についた時から気になっている疑問をぶつけます。テーブルに置かれている数々のポストカード、これって何ですか?
答えは、レストランでのインスタレーションに使っているカードなんですって。海藻やカカオハスクを混ぜた和紙だったり。マスのコースではそれぞれのテーマに沿ったカードを添えて料理が提供されているのだそうです。

中に一枚だけ10種類の模様と数字の入ったカードが混ざっていました。これがカードと標高の一覧みたい。右端の110Mと88M、中央下段の190Mの模様だけ手近で見つかりました。

なお、3590Mの模様は、後述のクプアスのシャーベットに使われていました。

コールドシー

まずは、Cold Sea 冷たい海(ホタテ、ムシレージ、ハーブ)を頂きます。織部焼きを連想させるプリミティブな器に乳白色の魚貝のソースが注がれ、生のホタテ、アボカド、アイスプラント、バワハナッツ(ブラジルナッツ)のスライス、カカオニブ、モズクのクリスプが組合されています。

お皿の横に添えられていたカカオのカードによると、MAZでムシレージ(粘液)と言ってるのはカカオパルプ(果肉)のことみたい。

乳白色の魚貝のソースはフレッシュな酸味がキリッと効いていてクセのない清々しい味がします。食べやすいサイズに切り分けられたホタテは身に透明感があってとても上質なもの。アイスプラントはプチプチした葉っぱの水疱が大きく、それでいて柔らかです。
旨味の強いホタテ、なめらかなアボカドはどちらも同じくらいの肉質で、ホタテやアボカドのそれぞれの旨味をアイスプランツの複雑な食感と塩味が引き立てます。その上で、ナッツのスライス、カカオニブ、モズクが味や食感にアクセントを加える働きをします。ひと匙毎に楽しさがやってくる、すばらしい前菜でした。

テーブルを担当してくださったスタッフが乳白色のソースのことをタイガースソースと言ってました。後で調べたところ、どうやらペールの滋養強壮ドリンク、レチェ・デ・ティーグレ(虎のミルク)のことらしい。味がセビチェと似ています。今回、カカオのムシレージを使っているとのことなので、酸味の多くはカカオ由来のもの。とはいえ、玉ねぎと魚貝の香りにかき消されて、カカオパルプの香りはわかりませんでした。

アマゾニア

続いて、Amazonia アマゾニア(チュンチョカカオ、コポアス、マカンボ)を頂きます。テオブロマ属の3種類を使ったデザートで、懐石料理のようにスイーツが別々に小さな器で提供されました。

真鍮のスプーンは柄の先にMAZのロゴが入っていました。スイーツが盛り付けられている小皿・小鉢はストーンウェアが多めで、それぞれがユニークです。これらはリマ近郊にあるクリエイター集団が集まるエリアで主に作られているのだそうです。

上から時計回りにマカンボのクッキー、マカンボのブリュレ、クプアスのシャーベット、チョコレートケーキ、チュンチョカカオのペースト、カカオムシレージのゼリーです。おいしいものをちょっとずつ。こういうスタイルもいいですね。なんたって食べやすいもの。

チョコレートケーキは表面にニブがまぶされ、チョコレートのフィユティーヌが刺さっています。出てきた瞬間につい「な、ナマコ?」と呟いたら、スタッフさんがハリネズミにたとえる方もいますと笑ってました。ごめんなさい、ナマコは可愛らしくなかったわ。

最初に手を付けたのはマカンボのクッキーです。油脂を感じられるしっとりとした食感で、スノーボールのようにホロッと口の中で解けるのがおいしくて印象に残りました。
クプアスのシャーベットはリンゴとバナナを合わせたようななめらかさの中にサワー感がありました。会場が暑かったのでひときわ美味しかった。
チュンチョカカオのソースは素晴らしくて文句なし。チュンチョカカオのフルーティーな酸味は他では得られない魅力があります。
カカオムシレージのゼリーは素朴で柔らかな風味。てっきり酸っぱいのだろうと思ってたから意外でした。最初に食べるべきだったと後悔しました。

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席を立った後、このまま帰ろうかと思ったくらいの満足度でした。空いていたせいもあってアマゾンやペルーにまつわる話を伺うことができ、ゆっくりと過ごせました。十分な食体験を得た上での税込み合計7,810円は申し訳ない気分になったのを告白します。

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